智ちゃんの志津川ボランティア日記 L
午後は半休、カフェでのんびり ―5月29日(日)


遅くなりました。

5月29日(日)の報告

今日は午前中、旧入谷中学での写真展示ボランティア。
午後は半休。志津川高校のカフェでのんびりしてました。

今日29日は志津川中学校で復興市。地域通貨も使えるらしい。地域通貨はタコ。
道も混んでいて、復興市用の駐車場は朝から一杯。駐車場から坂を上ってる人も多い。
22日アリーナでのフリマにも、今日の復興市にも大勢の人が来ている。
避難所に居ない人に支援物資が渡らないからだろうか。

写真展会場の旧入谷中学校9時過ぎ到着。お客さんはもう入って見ている。
2階の奥のほうの部屋に入る。あれ?この黄緑色のジャンパー、世界鷹取祭。
眼鏡をはずしているけど工藤君のお祖父さんだ。声をかけた。
そしたらすぐに後ろからトンとされ振り向くと、工藤君のお母さんと妹みきちゃん。笑ってる。
「今日も来てみたの」再会とても嬉しい。今日来て良かったなぁ。
でも工藤家の写真は中々見つからない。見つかるといいなぁと思うしかない。

1階に配置される。戸倉で回収された写真やアルバム・賞状の並ぶ部屋。
東北福祉大の女子学生二人と一緒。この春から大学生。
大学で募集のあった二泊三日のボランティアに応募して来た。
授業の一環ではないと言う。引率の先生が時々様子見にまわっている。

「知ってる人ばっかり」と女子大生の一人が言う。ん?「知ってるの?」
「戸倉なんです。」
お祖父さんは流されてしまった。家も流されて、家族は今も避難所という。
「自分の探して。仕事しなくていいから。自分のことだから。」

もう一人の女子大生は茨城の出身。2人は今回ボランティアで知り合った友達。
茨城もたいへんなのに、「こっちに比べたら・・・」と言う。
奥ゆかしいと言うか遠慮深いと言うか、自分よりもっと大変な人に比べている。
志津川で出会う人はこういう方が多い。
戸倉出身の友達のことを「とても強いんです。何にも無かったみたいな顔して。何かしてあげたいんだけど。」
目を潤ませてぽつぽつ話す。思いやりの深い優しい子だ。
「あなたは優しいね。そばにあなたが居てくれるだけでいいんじゃない。」それしか言えない。

お昼の休憩を取るのに交代で行くことになっていた。
茨城の子に一人一人時間差で行こうと伝えていたが、なにかもぞもぞしている。
「2人で行ってきて。食べた後も休んでね。」と言うと顔が変わって、すぐ友達のほうに寄って行った。
食後にきくと、「一人では不安で、友達のことも心配で、一緒に行けてよかった。」と話してくれた。
あぁ、そうか、そうだったんだ。

お昼からは志津川高校に。ケアカフェで、紅茶をいただきながら米川ベースから持ってきたお結びを食べる。
このケアカフェを提案した神戸から来ているハグさんは、志津川高校避難所本部二階でカウンセリング用の部屋も確保して連日泊り込んで心のケアをしている。休みなく活動してきていたので今日は午後お休み。
たまたま今日は男性ばかりのカフェスタッフだけど、おっとりとほんわかした雰囲気。子どもたちも居る。
ポップコーンを作ってパーティ。ここが子どもの隠れ家になってくるのも嬉しい。大人も休憩しに来る。良かった。

渡り廊下に自衛隊の方が3人居る。トレーニング?凄いなぁと見てると「やってみますか?」いやぁ無理です。
カフェの片付けを始めたら「お手伝いしましょうか」渡り廊下の机と椅子を抱えて運んでくれる。きびきびとしている。
カフェの珈琲を自衛隊の人にも飲んでもらっていいんじゃないかという話が出たが、いまのところそれは無い。
以前は避難所炊き出しも自衛隊もどうぞと食べていたそうですが、それが当たり前になると際限なくなるということで自衛隊のほうから遠慮するようになって、今は自衛隊自身で作るもの以外一切食べないそうです。
禁酒らしくタバコを吸うくらいしかひと息入れられないみたいです。カフェのすぐ前が自衛隊さんの喫煙所。
連隊長さんの許可が出れば良いのでしょうが、中々そうはいかないようです。
もし遠慮してということなら、例えば、珈琲豆を提供してもらうとか、一杯10円カンパしてもらうとか、今後何かうまい方法が見つかると良いです。

アリーナの自衛隊風呂の上側にある、国境なき医師団のカフェあづまーれ

アリーナで自衛隊風呂。今日は風が強く、二重になってる入り口の幕が跳ね上がる。脱衣所に冷たい風。
今日はお湯が緑色。この前までは白っぽかった。気を遣っているのだろうな。
すぐ上にある国境なき医師団カフェもテントが閉まっている。定休日を月曜から日曜に変えると言ってたのを思い出す。
近くに新しく出来た仮設トイレに入る。バイオトイレ、洋式。洋式の仮設トイレは初めて。階段がなければ良いのにな。
雨風が強くなってきた。排水の悪いところがあちこちにある。番屋付近に行く道も水溜りで危ない。
6人乗ったキャラバンは重く、明日はもっと多いのでちょっと心配。

矢野智子

 


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